ideariumのポッドキャスト（音声メディア）の第3弾をリリースしました。普段はその週に公開した記事の掘り下げがメインですが、今週は新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、リモートワーク・テレワークが前提となる「オンライン中心の組織」において、組織デザインと組織開発のアプローチがどのように変化するか。組織における「信頼と対話」の重要性について、安斎とミナベでお話しさせていただきました。いつものように和やかな雰囲気でお喋りしていますが、とても大事なことをたくさん話した気がするので、まだ聴いたことがないかたも、ぜひ聴いてみてください！
ポッドキャストの大まかな話題の流れは以下の通りです。
- コロナ感染拡大に対するミミ＆グリの対応
- リモートワークによって組織の在り方はどのように変わるか
- 組織開発と組織デザインのアプローチの変化が起こる
- 情報と意思決定の流れをいかに設計するかが重要
- 組織デザインは邪推によってより性悪説的になっていく？
- リモートワークは組織の「遠心力」を強化する
- 主語の”個人化”が進む今、いかに組織の目線をあげるか
- “円座”を封印した新しい組織開発アプローチの必要性
- 組織の”wicked problem”に互いに協力し合える文化を作る
詳細は是非音声を聴いていただければと思いますが、先週の東京都知事の会見を受けて、ミミクリデザインとDONGURIもまた、完全に在宅勤務に切り替え、これから自粛要請が解除されるまで、ほぼすべてのコミュニケーションをオンラインで行う予定です。会見の直後には、社内において、安斎とミナベがこの状況において、どのような「問い」を設定しているか、出来る限り前向きに状況をリフレーミングしながら、社内でどのような対話を推進していきたいか、経営方針も含めて、丁寧に共有をしました。
オフラインのコミュニケーションが封じられ、ZOOMやSlackなどのオンラインコミュニケーションが中心となることで、組織の在り方はどのような変化を求められるのか。
曖昧なメッセージが伝達しにくくなることから、より情報設計を明確にし、レポートラインや意思決定の仕組みをきちんとデザインしなければならないこと。
顔が見えず、トップダウン的な管理がしにくくなることによって、経営陣に邪推が働き、性悪説的な組織デザインになりがちであること。けれども、マイクロマネジメントによる管理体制の強化は悪循環になりやすく、オンライン組織だからこそ信頼関係の醸成が重要であること。
リモートワークは組織の「遠心力」を加速させ、主語を「個人」にしてしまいやすくなること。オンライン化によって実現した効率的な会議運営（時短やペーパーレス）を良しとするだけでなく、リモートによって省かれてしまった雑談や対話的な時間を充実させなければ、組織の求心力が失われかねないこと。
けれどもオフラインの常套手段であった「円座になって対話する」が封じられてしまった今、組織開発の手法論の変化が求められていること。
などなど…、改めて、今こそ組織デザイン・組織開発のこれまでの歴史を踏まえながら、常識をアップデートする必要性などについて、話し合いました。この状況は、組織デザインと組織開発を専門とするミミ＆グリにとって、探究心がくすぐられる、チャレンジの機会であると捉えています。
是非ポッドキャストを聴いて共感いただけた方は、私たちと一緒にコラボレーションしながらこの問題にアプローチしていきましょう！
ミミクリ &ドングリはデザインの力で創造性の土壌を耕し、組織の課題解決を実践するデザインファームです。40名の研究者、ファシリテーター、コンサルタント、デザイナーが在籍しながら、具体的な技術から思想や哲学まで含めた広い意味での方法論 (methodology) を学術的に研究しています。
学術研究を裏づけにしながら、組織をよりよくするお手伝いをさせて頂いた実例資料を無料配布しております。下記よりぜひご確認ください。
